大きく、カラフルなクチバシを持っているオニオオハシ。
アニメなどにもたびたび登場しているので、南国のイメージが強い鳥ですね。
今回はそんなオニオオハシの大きなクチバシの役割などを解説します。
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オニオオハシとは
オニオオハシ(英名:Toco Toucan)(学名:Ramphastos toco)はキツツキ目オオハシ科に属する鳥。
体長は55cm〜65cm程で、オオハシ科の中で最大の体長を持つ種です。
ひと昔前までは『オオオオハシ』と呼ばれる事もあったようですが、現在は『オニオオハシ』の呼び名が主流となっているようです。
オニオオハシの特徴
オニオオハシの最大の特徴と言えば皆さん一度は見た事があると思われる大きなクチバシ。
オニオオハシの体長は55cm〜65cm程度です。対して、オオオニハシの持つクチバシの大きさは約20cm程あります。
オニオオハシのクチバシは体長に占める割合が高く、その割合は体長の30%〜50%程にあたります。
このクチバシの体長に占める割合は、鳥類のなかで最大となっています。
体色は黒色、白色ですが、クチバシから目の辺りまで派手なオレンジ色をしているのも特徴的でインパクトがありますね。
また、この綺麗な体色とクチバシの鮮やかで美しい見た目から『アマゾンの宝石』ともよばれています。
オニオオハシの生態
オニオオハシの生態を見て行きましょう。
生息域
南アメリカ南部の熱帯雨林や森林、サバンナなどで主に生息しており、6羽程の小規模な群、単独で生活しています。
食生
雑食で主に果実や野菜を食べます。他には昆虫や、爬虫類、他の鳥の卵も食べます。
大きなクチバシをしていますが小さい餌しか食べません。
また、食べる時はクチバシの先に餌をくわえ、上に放り投げて食べるようです。
繁殖
繁殖期になると求愛方法として、メスとオスで果実をくわえて投げ合うようです。
繁殖期を迎えると木の上にクチバシで器用に穴を開けて巣を作ります。
一回の産卵で2~4個程卵を産みます。
オニオオハシは卵を夫婦で交代で卵を温め、2~3週間の抱卵期間を経て孵化します。
その後ヒナは親鳥夫婦に1か月半ほど子育てされた後に独立します。
クチバシについて
オニオオハシの最大の特徴である大きなクチバシの役割などについて見て行きましょう。
大きなクチバシはラジエーター?
オニオオハシの大きなクチバシが大きい理由としてあげられるのが『ラジエーター』の役割として体温調節をしている説です。
アマゾンなどの熱帯雨林に生息するオニオオハシは鳥類。鳥類は基本汗をかいて体温調節をする事はなく、口を開けて呼吸をする、翼を広げて熱を放出します。
オニオオハシは大きなクチバシに血液を送り、放熱させて冷たくなった血液を体内に戻す事で体温調節をしているようです。
呼吸は水分を失うため水分補給をする必要があります。
オニオオハシはクチバシで放熱する事で給水中に襲われる危険を避ける事ができます。
クチバシは重くないの?
クチバシが体長に占める割合が高く、見た目からも重そうに見え、バランスが取りづらそうに見えますよね。
ですがオニオオハシのクチバシはなんと10円玉3枚分(約15g)程しかなく、こるは体重の20分の1程度しかありません。
ですのでクチバシによってバランスが取れずに、飛行に支障が出るなんて事はありません。
クチバシの中はどうなってる?
オニオオハシの硬く大きく、重そうなクチバシの中は空洞になっており、驚異の軽さを実現しています。
また、この空洞の中に発泡構造と呼ばれる『ハニカム構造』を持っています。
このハニカム構造は蜂の巣のように六角形が並んだ構造の事をいいます。
オニオオハシのクチバシの中に非常に堅いケラチンの繊維の支柱が六角形を作っています。
この構造によりクチバシの密度が低くなり、オニオオハシのクチバシは軽くなっています。
オニオオハシは懐くと可愛い⁈
臆病なで警戒心の強い性格ですが心を開くと、とても懐く事もあるようです。
時にはネコやイヌのように甘える事もあるようです。
とても可愛いですね。ペットとして飼うのもありかもしれません。